ニュートラルな背骨、ニュートラルスパイン。簡単にいうと“いい姿勢”と呼ばれる背骨の状態です。
ピラティスでは意識的にニュートラルスパインを作る必要がありますが、日常で姿勢が崩れるとなかなかむずかしいのも事実です。ニュートラルスパインの時の骨の状態を見てましょう。
26個の骨の繋がり
背骨は脊柱とも言い体幹の柱の役割をしていますが、その中を見ると脊椎と言われる26個の骨の連なりでできています。椎骨と椎骨の間でクッションの役割をしているのが“椎間板”
そして脊柱をさらに分解すれば頸椎、胸椎、腰椎、仙骨、尾骨と大きく五つに分けることができます。
頸椎 首の骨
頸椎は7骨の連なり。首を横に振る、頷く、上を向く、などの動きに関係しています。
全体が前弯しているのが理想ですが、頭が前に落ちて第一頚椎から第七頸椎までな斜め一直線になると“ストレートネック”や“スマホ首”と言われたりします。
キリンの頸椎も7骨なんですって!
胸椎
胸椎は左右に肋骨が生えているのが特徴です。胸椎、肋骨、胸骨が“胸郭”と言われる部分を構成しています。胸椎だけを見ると、全体的にゆるく後弯していますが、このカーブが極端になると“猫背”の原因になります。胸椎は本来、可動域のある作りになっています。しかし、肋骨などが動きを制御し凝り固まりやすいのも現状です。ピラティスでは胸椎に動きをつけることも大切な要素の一つです。
腰椎
腰椎は椎骨の中で最も大きく頑丈な作りをした5つの骨。下に行くほど負担も大きくかかるので、大きい骨になっています。体幹が弱いことによって起きる腰痛は、腰椎や腰椎の周りを支える筋肉に負荷がかかり過ぎてしまうことによって起こりやすいと言われています。
仙骨・尾骨
仙骨・尾骨は背骨の一部でもあり、骨盤の一部でもあります。
そのため、背骨をニュートラルにするためには骨盤がニュートラルであることが絶対条件の一つです。
姿勢の見方
それでは実際に姿勢を見てみましょう。
いくつかの点を線で結び、これらが一直線になっていればいい姿勢、といったふうに評価します。
- 外くるぶしの2センチくらい前
- 膝関節
- 大転子
- 体幹の真ん中
- 肩先
- 耳たぶ
実際に私がやった時はこんな感じ↓↓↓
肩先から首、耳たぶなどが重心線より後ろに行っていることから、後ろ体重になっていることがわかります。信じられないと思いますが、イラスト通りの姿勢を日常から実行できている人はほとんどいないんです。だからこそ、自分の特徴を知り、気を付けるべきことに意識を向けた姿勢を取れるようになる必要があります。
寝姿勢の方が簡単にわかる!
寝た状態では重力による負荷が減るため、背骨のニュートラルポジションをわかりやすく作ることができます。(特におすすめなのはストレッチポール!)
画像のように、仙骨・胸椎・後頭部をつけたら、腰の後ろは手のひら1枚分のスペース、首の後ろは指2本分のスペースが生まれるように体勢を微調整します。
できる限り力を抜きながら、初めは1分間キープ。慣れてきたら3分間ほどキープしてみましょう。
背骨や周りの筋肉に“いい状態”を覚えさせることがとても大切です。
ポールを使えば背骨を感じやすく、猫背でお悩みの方にもとってもおすすめなんですよ!
“ニュートラルスパイン”まとめ
1日のうちにピラティスやヨガ、トレーニングを行うのはせいぜい1時間から2時間程度。
姿勢は24時間のもの。
ピラティスやヨガの時だけではなく、ピラティスやヨガで得た姿勢、背骨の状態を日常から意識することがとても大切です。
また、骨格から意識を向けることで周りの筋肉にも相互的にいい影響を与えることができるので、