ヨガ初心者の悩みの一つとして「首が痛くなる」というのは割と多く囁かれます。
なぜ、首が痛くなるのでしょうか?それは多くの場合、肩の緊張と深く関わっています。肩こりを解消したくてヨガを始めたのに、逆に首を痛めてしまっては続かなくなってしまいます。
予防のためにもしっかりと意識をしてご自身の身体を守りましょう!
様々な首の痛み
首の痛みは肩の緊張
私がみてきた初心者さんの多くは、肩周りや背中の動きが悪く必要以上に緊張させてしまっている状態です。
肩が必要以上に吊り上がると、上の図にある僧帽筋や肩甲挙筋という首と肩をつなげている筋肉の緊張が原因になるので、首がコったり、つったような感覚になります。
首の痛みは胸の動きの悪さ
首は背骨の一部です。
ツイストや側屈、後屈など、背骨を動かすワークにおいて胸椎と言われる胸周りの動きが悪いと、腰と首を痛めやすくなります。
特に後屈系のポーズでは胸を反らすことが大切ですが、胸が動かずに首だけで頑張ってしまうので首を痛めやすいのです。
首の痛みは体幹の弱さ
ピラティスやクランチ系の腹筋ワークで起きやすい首の痛さです。
腹筋が少ない方や腹筋を使う感覚が弱い初心者の方は、首周りを過度に緊張させたり、首周りだけで頑張ってしまいがち。まずは動きの大きさではなく、首を緊張させない意識が必要です。
美容院でシャンプーをしてもらう時、完全に首の力を抜いていると頭を持ち上げられた時にふわっという感覚がありますよね。あれぐらい首周りの力を抜く意識が必要です。
ストレートネック
ストレートネックの方は、あらゆるヨガのポーズにおいて注意が必要になります。特に、後にご紹介する逆転のポーズでは絶対にやらない方がいいポーズもあるので
ヨガで首を痛めないために意識するべきポイント
首は背骨の一部
あらゆるポーズいかなる場合でも首は背骨の一部。多くのポーズにおいて、頭頂から尾骨まで背骨は突っ張り棒のように真っすぐと引っ張り続ける意識を持ちましょう。
360度のスペースを保ち続ける
まっすぐ立った状態と、360度の長さが変わらないまま、前屈も側屈も行います。
初心者の方は特に、腕が動くと肩が上がりやすいので、耳と肩の距離を離し、デコルテラインを美しく保つことを意識してみると良いでしょう。
首の後ろを詰めすぎない
360度のスペースを保つ、というのとほとんど同じ意味です。
首のやってはいけない動きを身体に覚えさせるのがいちばんの近道です。
とにかく顎を引く
喉が開いて首の後ろ側が詰まる。これが一番首を痛めやすいので、とにかく顎を引き、首の後ろの長さを保つように心がけましょう。
首の痛み ポーズ別解説!
ここからはポーズや事例に分けて気を付けるべきポイントをいくつかご紹介します。
キャット&カウでの首の痛み
キャット&カウは多くの場合ウォーミングアップとして出てくるポーズですが、奥が深いポーズの一つです。大きく動こうとすると首回りが過度に緊張してしまうので、肩周りは広く保ち続けるように意識しましょう。
後屈ポーズでの首の痛み
後屈を頑張ろうと思うと頭の重みが一気に首の後ろにのしかかるので一番怪我のしやすいポーズです。後屈で反らせたいのは胸椎と言われる胸の部分。首に関してはできる限り最後まで顎を引き、正面を見続ける意識が必要です。
トリコナーサナでの首の痛み
側屈系ポーズでも頭は前や横に倒さずに、胸の延長にまっすぐ首と頭蓋骨を配置する意識を持ちます。
前屈での首の痛み
身体を前に倒すと、頭の重みに負けてしまい首だけ垂れ下がってしまう肩が多いです。
側屈の時と同じように一定の角度までは首が背骨の一部であることを忘れないようにまっすぐな背骨を保つように心がけてみましょう。
ツイストでの首の痛み
ツイストは胸とおへそ下を違う方向に向ける意識が必要です。
ツイストで首を痛める方は、顔だけで横を見ようとする意識が働いてしまっています。
鼻の頭は肩よりも後ろに向くことはありません。
胸の向きを変えるように心がけてみましょう。
逆転ポーズでの首の痛み
アンテナポーズ(サーランバサルバンガーサナ)や鋤のポーズ(ハラーサナ)はストレートネックの方にとっては禁忌ポーズの一つです。
ストレートネックの方以外にとってもご高齢の方など、首周りに負荷が強いポーズとして多くのフィットネスジムでは禁止とされているポーズです。
スタジオによっては実施しているところもありますが、やるか・やらないかはご自身でチョイスするようにしましょう。
日常から大切にする
首周りは繊細な割に、脆いつくりをしています。
動きやすい部分なので動かす必要がない時にも動かしすぎてしまうことがとても危険です。
スマホの見過ぎ、下を見る生活を改めることで首周りの負荷を軽減することができます。日常から心がけることが大切です。